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ドイツでマイスターを目指す人がマイスターになるための道筋vol.2(マイスターとは何か)

私は日本にいた時から「なんとなく」マイスターになりたいという夢がありました。ドイツはものづくりで有名。職人ってかっこいい。マイスターって何か極めてそう。という適当でラフなイマージしか持っていませんでした。なので結局マイスターが何かということは自分がマイスター学校に通い始めてようやく具体的に分かるようになりました。

マイスターを超簡単にいうと職人としてプロフェッショナルなだけでなく、後継者育成のための教育スキルと、会社やお店を回す事業運営スキルを兼ね揃えた者に与えられる資格で、職人最高位の称号です。

マイスターになると自分で店を構えたり、将来弟子を取り彼らに教えたりします。なのでマイスターは職人としての専門性だけでなく、教育力と経営力や法的知識が必要となるのです。

職人最高位というのは、ドイツの職人界には三つの階級がありその一番上がマイスターだからです。

Meisterマイスター(親方)
Geselleゲゼレ(職人・弟子)
Auszubildendeアツビ(見習い・職業訓練生)

因みにマイスターはドイツ・オーストリア・スイスのドイツ語圏の資格です。そこを出るとこの資格は通用しないのでそれも注意して下さい。

また2022年現在マイスターのある業種は145種類で、マイスターの資格を持っていないと独立・起業できないものがあります。しかもその業種はマイスター制度の見直しで最近ではまた増え始めている傾向にありますので注意して下さい。

マイスターの資格を必要とするしないは
手工業に関する規定Handwerksordnung(HwO)手工業規定に定められています。
必要とする業種は
Anlage A (グループA) に属しZulassungspflicht Handwerke(承認義務ありの手工業)です。
マイスターの資格を必要としない業種は各
Anlage B-1(グループB-1)Zulassungsfrei Handwerke(承認が任意の手工業)
AnlageB-2(グループB-2)handwerksähnliche Gewerbe(手工業に類似した職業)
です。

※因みにこういうことも試験に出ます。こういう簡単な問題は点を取るチャンスなので、絶対に間違えないようにしましょう。

自分の業種が何に当たるかZDH(Zentralverband des Deutschen Handwerks)ドイツ手工業中央連合のHPでチェックしてみましょう。
https://www.zdh.de/daten-und-fakten/handwerksordnung/

マイスターの資格がなくても起業できるグループBの業種でもAda schein (アツビに教える資格)が必要になります。マイスター試験の科目4(教育・労基法)に合格するとAda scheinが付与されます。なので仮にマイスター試験に不合格となっても科目4に合格すればグループBの業種でしたら起業できます。

しかしそれは最悪のケースです。マイスターを目指してこのブログを読んで下さっているみなさんにはマイスターになってほしいです。ですのでこのブログにはしっかりマイスターになるまでの道筋とヒントを記します。あとは本当にどれだけ本気になれるかという覚悟と努力次第です。頑張っていきましょう!

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