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ドイツでマイスターを目指す人がマイスターになるための道筋vol.5(奨学金)

前回の記事でマイスター学校にかかる費用について記載しました。そしてマイスター学校は私塾のようなもので学費が高いのですが、奨学金を利用すれば実質負担額が半分くらいになることを説明しました。

それではマイスター用の奨学金とは一体どんなものでしょうか。

連邦奨学金の意味で使用されるBAföGという単語は正式にはBundesausbildungsförderungsgesetz(BAföG)(連邦訓練支援法)という法律の名前のようです。

その中で私たちが利用するマイスター用の奨学金をAufstiegs-BAföG(旧名Meister-BAföG)といいます。これはBundesausbildungsförderungsgesetz (BAföG) (連邦訓練支援法)ではなく、Aufstiegsfortbildungsförderungsgesetz (AFBG)(向上訓練支援法)で定められています。

分かりにくいですが、

奨学金=BAföG

マイスター奨学金に関すること=AFBG

という認識でOKです。

以降奨学金はBAföGと書きます。

BAföGは

●地方自治体による返済不要の助成金。

(因みに出所は私の場合はベルリンで居住&労働していたので、ベルリンの役所のAmt für Ausbildungsförderung(訓練支援局)でした)

●KfW(Kreditanstalt für Wiederaufbau)(復興金融公庫)による返済義務のある融資

によって構成されています。

前回の記事に記載した通り授業料と試験料の比率は助成金50:融資50の半々で、さらに、マイスター試験に合格すれば融資ローンの一部が免除されます。

融資によるローンは訓練期間とその後の2年間は無利子・無返済です。以降10年以内の返済を低利息で行なっていくというものでしてとても良心的です。

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マイスター学校にフルタイムで通うと朝から夕方まで授業があり、さらに帰宅後も家で試験勉強をしないとついていけないので仕事をすることが困難です。なのでこの期間中労働収入が無くなるのですが、生活費も申請が通れば支給されます。生活費の場合は資産や給与に応じて額が変動します。支給額は生活できるギリギリで、最低限の生活をしてどうにか賄えるくらいのものなので、足りない方はしっかり貯金をしておきましょう。

例えば私の場合ですと、1年間の生活費を受給しました。

毎月の受給額は€885.00で、その内訳は

返済不要の助成金が€391.00

KFWの融資が€494.00

でした。

マイスター学校に在学中は学生扱いとなり月々の保険料が安かったです。

健康保険€84.00

介護保険€25.00

収入がないので所得税を支払う義務はありませんでした。

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それでは誰がBAföGをもらうことができるのか、受給資格といいますか申し込み資格といいますか、そういうことを書きます。

◯最低年齢は設けられていません

◯Berufsbildungsgesetz(BBiG)(職業訓練法)やHandwerksordnung(HwO)(手工業規定)で認められた職業訓練を修了している(つまりAusbildungを終了している)

◯実務経験を有する同等の資格を持っている

◯学士号や修士号を持っている

というところでして、マイスター試験の受験資格とさほど変わりはないかと思います。

これに付け加えEU市民や外国人の場合は

●15ヶ月以上ドイツに合法的に居住しており、有給の雇用がある

ということが必要なようです。

もしくは他にも受給条件があるかもしれませんが、大事なところはここだと思います。

ここに書いていることは一般的なことでして、上記をクリアしていなくても融通が利くこともあるようです。諦めないで一度HWKのインフォセンターに問い合わせてみるといいでしょう。

因みにBAföGの申し込み用紙もHWKのインフォセンターにあり、マイスター学校の入学手続きの際に入学書類と一緒に送られてきます。

申し込み用紙の記載は長くてややこしいです。さらに間違えると受給を逃す恐れがあるので、自信がない方は一人で記入をしないでドイツ人の友達に手伝ってもらいましょう。

さぁ、BAföGをゲットして金銭的な心配を無くしマイスターを目指しましょう!

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